大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)1915 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人古屋東の上告趣意第一点について。

共犯者たる共同被告人の公判廷における供述も証拠能力を欠くものではなく右供

述と被害者の検察官に対する供述等を綜合して、所論犯罪事実を認定した第一審判

決には所論のような違法はない。(昭和二六年(れ)第一三三号、昭和二六年六月

二九日第二小法廷判決)所論引用の当裁判所の判例は被告人の自白に対する補強証

拠に関するものであつて本件に適切でない。

同第二点について。

共同被告人は共同審理の際に相互に反対訊問の機会が与えられているのであるか

ら他の共同被告人との関係において、その供述の証拠能力を否定すべき理由はない

とすることは又前記第二小法廷判決の判示するところである。共同被告人が所論の

ごとき黙秘権を有するということは、その供述の証拠能力を当然に否定すべき事由

となるものではない。共同被告人が、他の共同被告人の訊問に対して現実に黙秘権

を行使した場合に、その為したる供述に対する証拠価値をいかに判断するかの問題

を生ずるに過ぎない。しかるに本件において所論共同被告人が第一審公判において

黙秘権を行使した形跡はないのであるから、論旨はこれを採用する余地がない。

また記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

昭和二八年七月一〇日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

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裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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